2010年6月25日

ハーバード白熱教室のサンデル教授、8月に来日決定! これからの「正義」の話をしよう【レビュー】

ハーバード白熱教室という番組をご存知だろうか?

1人を殺せば5人が助かる状況があったとしたら、
あなたはその1人を殺すべきか?

金持ちに高い税金を課し、貧しい人びとに再分配するのは公正なことだろうか?
前の世代が犯した過ちについて、私たちに償いの義務はあるのだろうか?


サンデル教授は「正義」をめぐる哲学の問題を、
熱く、そして優しく語る。
「正解」なんて存在のしない問いなのだが、
決断をせまられる問題。
古今の哲学者たちは、これらにどう取り組んだのだろう?
この決断を迫られた人々は、どのような決断を下したのか?

基本的に、キリスト教右派が思想の根底にあるアメリカにおいて、
彼の授業は刺激的であったのは事実なのだが、
そういう点を除いたとしても、
最大多数の最大幸福(誰かのために、誰かの犠牲は止む得ない)とか、
動機、いわゆるモチベーションの話とかは、
日本人でもじっくりと考えられる内容のお話だとボクは思う。

特にこの本と、この講義は、
アサーティブネス型の自己投資しかしない連中こそ見るべきだろう。

世の中の全員が、常に効率を考えて生きているわけではないし、
その答えが正しくても、敢えて非効率的道を歩む、
その事を認識させられる、とても分かりやすい形で。


だが、ボクははっきり断言できる。
効率よく生きるために、
人を犠牲にすることは正義ではない。

たとえソイツは法で裁かれなくても、それは正義ではないのだ。


そしてその事を理由に、
相手を追い詰めるなんぞ、
もっての外ではなかろうか?

効率的に生きる事は正義でも何でもない。
法とは違うのだ。従う必要性はない。
だけどそれを拠り所に、
人を啓蒙し追い詰めるのは良い事ではない。


そうやって追い詰めて、
行き場をなくしたものを、
助けることすら出来ないのなら、
そういう事はするべきではない。
(なぜなら非効率的だから)
これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

(2010.05.22 - Amazon)


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